「ガラージュ」この奇妙な装置は被験者の深層意識に働きかけ奇怪な暗闇の世界を作り出すのだと言われている。
主人公が放り込まれたのは、崩れそうな木造建築物と 錆びた金属とあらゆる場所が汚水で満たされた閉ざされた空間であった。
そして自分自身の体も機械とも生物ともつかないものに変わり果てているのを発見する。
複雑な構造の迷路のようなこの世界を主人公は彷徨う。
この世界の出口を求めて―。
1999年にPC用アドベンチャーゲームとして販売された「ガラージュ - Garage: Bad Dream Adventure」。精神治療装置にかけられた被験者が自らの精神世界に入り、生体機械として異形の姿になった主人公がその世界からの脱出を目指すゲームです。その特異な世界観から3大歪みゲー、3大奇ゲーの一つと呼ばれたりしています。
基本システムは謎解きを主体とした探索系アドベンチャーゲームですが、身体改造によるプレイヤーの成長要素や、奥の深い釣りシステムなどもあり、RPG的な要素も多分に含まれています。またシナリオは世界を脱出する意味と世界に留まることの意味の両義性を問う作りになっています。
ガラージュは緻密な世界観設定もその特長の一つです。エネルギー循環、生態系、世界の成り立ち、それらが緊密に絡み合い、ゲームシステムにも反映されることで、濃密な異世界の手触りを実現しています。ホラーゲームや鬱ゲームではないにも関わらず、全編に漂う独自の違和感や不安感はこれらの設定とシステムが生み出すものです。
このモバイルリマスター版では、ほぼすべての画像のレタッチや加筆修正、AIフレーム補間による動画の修正、ユーザーインターフェイスやゲームバランスの改良、そして新たなチャプターやサブクエスト、マルチエンディングも用意されています。